伝統工芸 截金(きりかね)


截金(きりかね)とは

截金とは、細く切った金箔を、膠(にかわ)とふのりをたき合わせた糊で貼って、 細密な文様にしていく伝統的な技法です。

元来は仏像や仏画の衣の部分などの加飾荘厳に使われ、 日本では飛鳥時代から作例が残っています。
一時は滅びかけていた截金ですが、近代に入ってから広くこれを知っていただくために、 工芸品や壁面装飾にも応用されるようになりました。

その発祥は古代オリエント紀元前3世紀にまでさかのぼるとされます。
中国・朝鮮半島から仏教伝来と共に伝わった技術ですが、今では日本にしか残っていないと言われています。

截金の技法


1.金箔を数枚、熱で焼き合わせ、厚みを持たせる
2.鹿皮台の上で竹刀(ちくとう)を使って箔を細く切る
3.膠と海藻のふのりをたきあわせ、糊を作る
4.左手の取り筆を湿らし、箔の端を少し巻き付ける
5.取り筆から箔をぶら下げながら、右手の截金筆に糊をつけ、箔を導くように貼っていく